社内SEのトラブル対応

Windows11でNASに接続できない?SMB署名が原因かも|セキュリティ設定の確認方法と対処法


🖥 はじめに:NASに繋がらない原因が「SMB署名」だった件

Windows11にしてから、NASに急に繋がらなくなった。
そんな経験はありませんか?

特に、Buffalo/I-O DATA/古いSynology NASを使っている環境でこの現象がよく起きています。

原因の一つとして、Windows11で強化された「SMB署名(SMB Signing)」機能があります。


🔐 SMB署名とは?Windows11で影響が出る理由

▷ SMBとは?

SMB(Server Message Block)は、WindowsとNAS間でファイル共有をするための通信プロトコルです。

▷ SMB署名とは?

SMB署名は、通信内容が改ざんされていないことを保証するセキュリティ機能です。
Windows11ではこの署名がデフォルトで有効(強制)になり、対応していないNASとの接続がブロックされるケースが発生しています。


🧪 トラブルの具体例

以下のような症状が出ている場合、SMB署名が原因の可能性があります:


🧭 SMB署名が原因かどうかを確認する方法

  1. cmd を開き、以下を入力:
ipconfig /all
  1. ネットワークが通っているか確認:
ping [NASのIPアドレス]
  1. 通っているのに共有だけ見えないなら、SMB署名の可能性大。

✅ 解決策①:Windows11側で署名を無効化する(暫定的な対応)

※セキュリティリスクがあるため、社内運用ポリシーに従ってください。

🔧 ローカルグループポリシーでの設定手順

1️⃣gpedit.msc を開く

2️⃣左側で以下に移動:
 コンピューターの構成管理用テンプレートネットワークLanman Workstation

3️⃣以下のポリシーを「有効」に設定:

4️⃣左側で以下に移動:

コンピューターの構成Windows の設定セキュリティの設定ローカル ポリシーセキュリティ オプション

5️⃣以下のポリシーを「無効」に設定:

6️⃣再起動 or gpupdate /force を実行


✅ 解決策②:NAS側をSMB署名対応にする(推奨)

もしNASが対応可能であれば、以下の対応を推奨します:


🧰 応急処置用:レジストリ手動で無効化する方法(上級者向け)

※レジストリ編集は自己責任で行ってください

1️⃣gpedit.msc を開く

2️⃣左側で以下に移動:
 コンピューターの構成管理用テンプレートネットワークLanman Workstation

3️⃣以下のポリシーを「無効」に設定:

4️⃣再起動 or gpupdate /force を実行

ここからレジストリを編集していく

  1. regedit を開く
  2. 以下のパスに移動:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\LanmanWorkstation\Parameters
  1. 以下の値を追加 or 修正:
名前種類
EnableSecuritySignatureDWORD320
RequireSecuritySignatureDWORD320
  1. 再起動

🧩 まとめ:セキュリティと利便性のバランスをとる


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