2025年現在、Windows 11の最新バージョン(24H2 / 25H2)において報告されている不具合がいくつか確認されています。
ここでは、実際に多くのユーザーから報告されたトラブルとその解決策をわかりやすくまとめました。
Contents
🔧 主な不具合と対処法
1️⃣ Blu-ray / DVD / デジタルTVアプリで保護コンテンツが再生できない
原因: HDCPやDRMの互換性問題により、著作権保護コンテンツが再生不能になるケースがあります。
対処法:
- KB5065789以降の更新プログラムで一部修正済み。
- それでも改善しない場合は、アプリ側のアップデートまたはMicrosoft提供の修正パッチを適用。
2️⃣ 共有フォルダーからのアップデート失敗(WUSA使用時)
原因: 複数の .msu
ファイルを含むネットワークフォルダーから実行時に ERROR_BAD_PATHNAME
が発生。
対処法:
- 対象の
.msu
ファイルをローカルにコピーして実行。 - 共有フォルダーには1つだけ
.msu
ファイルを置く。
3️⃣ OBSやNDIで映像がカクつく/音声遅延が発生
原因: KB5065431/KB5065426による互換性不具合。
対処法:
- 最新のOBS StudioとNDIプラグインにアップデート。
- 該当KBをアンインストール、または修正パッチを適用。
4️⃣ AutoCADなどの起動時にUACが表示される
原因: アプリのMSI修復処理時にUACが誤作動する問題。
対処法: MicrosoftのUACガイドに従い、該当アプリのみUAC無効化設定が可能。
5️⃣ SMB v1で共有フォルダに接続できない
原因: NetBIOS over TCP/IP経由の接続に失敗するケース。
対処法:
- TCPポート445を許可。
- 可能ならSMB v2以降への移行を推奨。
6️⃣ ブラックスクリーン(画面が真っ黒)になる
原因: グラフィックドライバ不具合または帯電。
対処法:
- セーフモードで起動 → グラフィックドライバーを更新。
- 放電作業(電源オフ → バッテリー取り外し → 電源ボタン長押し)。
7️⃣ アップデート失敗(エラーコード:0x800F0922 など)
原因: TPMやSecure Bootの無効化、システム領域不足、VPNやファイアウォール干渉など。
対処法:
- BIOSでTPM / Secure Bootを有効化。
DISM / SFC
コマンドでシステム修復。- クリーンブートで常駐アプリを停止。
- ISOファイルからの手動アップデートも有効。
🧩 エラー「0x800F0922」の詳細と解決策
主な原因
- SRP(システム予約パーティション)の容量不足(100MB未満)
- VPN接続や不安定なネットワーク経由での更新
- .NET Frameworkの無効化
- ファイアウォール・セキュリティソフトの干渉
- Updateキャッシュ破損
順番に試すべき対処法
- SRP領域を100MB以上に拡張(MiniTool等を使用)
- VPNを切断して再試行
- .NET Framework 3.5/4.xを有効化
- セキュリティソフトを一時停止
sfc /scannow
→DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
💥 ブルースクリーン(BSoD)の代表的なエラーと対処法
エラーコード | 原因 | 対処法 |
---|---|---|
0x0000000A | ドライバのメモリアクセス違反 | メモリ診断/ドライバ更新 |
0x0000001E | 例外処理エラー | ドライバ更新/SFC・DISM実行 |
0x0000007E | 内部例外処理失敗 | BIOS更新/ドライバロールバック |
0x000000EF | 重要プロセス停止 | 復元ポイントから復元/セーフモード |
0x00000050 | メモリアクセスエラー | RAMチェック/ドライバ更新 |
0x0000009F | スリープ復帰時のドライバ応答なし | 電源管理ドライバ更新/高速スタートアップ無効化 |
0x00000116 | GPU応答停止 | GPUドライバのクリーンインストール |
🧪 原因の調査方法
- ブルースクリーンのエラーコードと.sysファイル名を記録
- イベントビューアー → 「Windowsログ」→「システム」から該当エラーを確認
✅ アップデート前にやるべき準備
- PC正常性チェック(Microsoft公式ツール)
- BIOS/UEFIの更新
- ドライバを最新版へ更新
- 空き容量30GB以上を確保
- セキュリティソフトを一時停止または削除
- USB・SDカードなど外部機器を取り外す
🎯 まとめ
Windows 11の24H2/25H2アップデートでは、一部環境で不具合が発生していますが、ドライバ更新・VPN切断・DISM修復などの基本対処で多くは解決します。
特に企業環境では、アップデート前に復元ポイントの作成やBIOS更新を行うことで、トラブルを最小限に抑えられます。
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