Wordで「文字ズレ」「改行位置の変化」「図が動く」といったレイアウト崩れは、Officeのバージョン変更やアップデート直後に特に起こりやすい問題です。
Office 2013/2019 から Office 2024 や Microsoft 365 へ移行した際に起こる主な原因と、その対処法を整理しました。
Contents
✅ 主な原因と対処法
① フォントの違い
原因: 古いPCで使用していたフォントが新しい環境に存在しないと、代替フォントに置き換えられレイアウトが崩れます。
対処法:
- 元のPCで使っていたフォントを新PCにインストール。
- Wordメニュー → [ファイル] → [オプション] → [保存] → 「フォントをファイルに埋め込む」をオンにして保存。
② プリンタドライバの違い
原因: Wordはプリンタドライバ依存でレイアウトを描画します。ドライバが異なると改行・余白位置がずれます。
対処法:
- 同一プリンタのドライバをインストール。
- または「Microsoft Print to PDF」など汎用ドライバで確認。
③ Wordのバージョン差による互換性問題
原因: Word 2013/2019 と Word 2024/365では、段落処理や図形配置のアルゴリズムが異なる場合があります。
対処法:
- 「互換モード」で開いている場合は、最新形式(.docx)に変換。
- [ファイル] → [情報] → [互換モードを解除]で変換可能。
④ スタイル・テンプレートの違い
原因: 標準テンプレート(Normal.dotm)が異なると、行間・段落間隔が変化します。
対処法:
- テンプレートを統一。
- スタイル設定を手動で再調整。
⑤ 更新によるバグ・仕様変更
原因: Officeの更新で仕様変更が行われ、以前のファイルと整合性が取れなくなるケースがあります。
対処法:
- Officeの更新履歴を確認(Microsoft公式サイト)。
- 必要に応じて以前のバージョンにロールバック(Microsoft 365では可能)。
📘 追加のおすすめ対策
- 🧾 PDFで保存して配布: レイアウト崩れを確実に防止。
- ☁️ OneDrive/SharePointで共有: 環境差による崩れを最小化。
- 🧠 「検査」機能で互換性を確認: 非表示要素や埋め込みデータを検出。
🔍 Wordの「文書検査」機能の使い方(Office 2024/365対応)
- Wordを開く → 上部メニューで [ファイル] をクリック
- [情報] → [問題のチェック] → [文書検査]
- 検査項目(コメント、非表示テキスト、埋め込みオブジェクト等)を選択 → [検査]
- 検出結果を確認し、不要な項目は [すべて削除]
🧾 検査で確認できる代表項目
項目 | 内容 |
---|---|
コメント/注釈 | 共有前に削除すべきコメントを確認 |
非表示テキスト | レイアウトに影響する非表示要素 |
埋め込みファイル | 互換性に影響する外部ファイル |
ヘッダー/フッター | 古いバージョンで崩れる可能性あり |
XMLデータ | 複雑な構造が崩れの原因になることも |
💡 レイアウト崩れ防止のポイントまとめ
- フォント・テンプレート・プリンタ設定を統一する。
- 「互換モード」→ 最新形式(.docx)に変換。
- クラウド共有・PDF出力で安全に配布。
- 文書検査で非表示要素を削除。
リンク
PCを入れ替えたらよくレイアウト崩れ起きますよね 昔から使っているテンプレを使い続けている時は要注意です