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【完全版】OneDrive再同期ループ地獄:Windows 11 24H2で止まらない同期の原因と解決策まとめ

1. 「OneDrive再同期ループ地獄」とは?

Windows 11 24H2 環境で、「OneDriveが“同期中…”から進まない」「CPUが高負荷のまま止まらない」といったトラブルが報告されています。
特に企業環境やIntune管理端末では、ポリシー競合やキャッシュ破損が原因で再同期ループが発生するケースが増えています。


2. 原因:なぜ再同期が止まらないのか

再同期ループは、複数の要素が重なって起こる“複合トラブル”です。主な原因を5つに分類して整理します。

① 同期プロセスの異常

② Windows 11 24H2特有の不整合

③ 管理ポリシーの競合

④ ネットワーク関連

⑤ ファイル名・キャッシュの問題


3. 解決策ステップ(実践版)

① OneDriveの再起動・再リンク


右下の雲アイコンを右クリック → 設定 → アカウント → このPCのリンク解除

再起動後に再サインインして、正常に同期が再開されるか確認します。

② 同期の一時停止と再開

歯車アイコン → 「同期の一時停止」→ 数分後に「同期の再開」。
キャッシュが再構築され、軽度のループなら解消します。

③ キャッシュフォルダのクリア

%localappdata%\Microsoft\OneDrive

フォルダをリネーム(例:OneDrive.old)→ 再起動後にOneDriveを再起動します。

④ OneDriveクライアントの再インストール(24H2推奨)


winget uninstall onedrive
winget install microsoft.onedrive

MSI/Store混在環境では特に効果的。24H2以降はWingetでの管理が推奨です。

⑤ PowerShellによる完全リセット


Stop-Process -Name OneDrive -Force
Remove-Item "$env:LOCALAPPDATA\Microsoft\OneDrive" -Recurse -Force
Remove-Item "$env:ProgramData\Microsoft OneDrive" -Recurse -Force
Start-Sleep -s 2
Start-Process "C:\Windows\SysWOW64\OneDriveSetup.exe"

リセット後に再起動 → 再サインイン。キャッシュや構成情報を完全初期化できます。

⑥ グループポリシー/Intuneの確認

🔹 Group Policyの場合


gpedit.msc →
  管理用テンプレート → OneDrive →
    「既知のフォルダーをOneDriveにリダイレクトする」を無効

🔹 Intuneの場合

⑦ ファイル競合・容量問題の確認

⑧ Windows・ネットワーク環境の確認


4. 再発防止と運用のベストプラクティス

🧩 システム・ポリシー管理

📁 ファイル運用面

🌐 ネットワーク・アカウント管理


5. 管理者向け補足:Intune/Graph API活用例


6. まとめ:OneDriveは便利、でも管理が命

OneDriveの「再同期ループ」は、キャッシュ破損・ポリシー競合・ネットワーク干渉など、複数の要素が絡む構造的な問題です。
根本解決のカギは「ポリシーの一本化」「キャッシュ監視」「再構築手順の標準化」。
日常的にメンテナンスを行い、安定した同期環境を維持しましょう。


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