メリット・デメリット・企業導入判断を徹底整理【Windows 11 24H2 / 25H2】
はじめに
Windows 11 で近年強化されている
Secure Launch(セキュアローンチ)
最近の更新トラブルやパフォーマンス問題と絡み、
「本当に有効化すべきなのか?」という疑問が増えています。
今回は、
✔ Secure Launchとは何か
✔ メリット(セキュリティ面)
✔ デメリット(性能・互換性)
✔ 有効化すべき環境/避けるべき環境
✔ 2026年時点の現実的判断
を整理します。
🔐 Secure Launchとは?(基礎)
Secure Launchは、
VBS(仮想化ベースのセキュリティ)+HVCI(メモリ整合性)+Secure Boot を
“改ざん不可の状態で起動させる” ための強化ブート機構
Microsoftが推進する
「Silicon-assisted security(シリコン支援セキュリティ)」
の中核です。
仕組みのポイント
■ VBS(Virtualization-Based Security)
- ハードウェア仮想化を使い
- OSから隔離されたセキュアカーネルを構築
- 機密情報を保護
■ HVCI(メモリ整合性)
- カーネルドライバを仮想化領域で検証
- 改ざんドライバをブロック
■ Secure Launchの役割
VBS/HVCIを
「安全に」「改ざんされず」「確実に」
起動させるためのブート強化。
✅ メリット(有効化の利点)
① カーネル改ざん攻撃への強力な防御
ハイパーバイザー保護により、
- カーネル改ざん
- 不正ドライバ挿入
- ブートキット攻撃
を大幅に困難化。
② Credential Guard強化
Secure LaunchはCredential Guardの基盤。
- lsass隔離
- NTLM/Kerberos資格情報保護
- Pass-the-Hash対策
企業環境では非常に強力。
③ Zero-Trustモデルとの親和性
MicrosoftはWindows 11を
シリコン支援セキュリティ前提
で設計。
金融・医療・自治体端末では実質“推奨構成”。
④ Secure Boot単体より強固
Secure Bootはブート前のみ。
Secure Launchは
ブート後のカーネル・ドライバも保護
できる点が大きい。
⚠ デメリット(現実的な欠点)
① パフォーマンス低下(最大約8%)
VBS/HVCIによるCPUオーバーヘッド。
特に:
- ゲーム
- 3Dレンダリング
- 高負荷処理
で体感差あり。
② 古い/未署名ドライバが動かない
HVCIは
カーネルドライバの正規署名必須
そのため、
- 古い産業機器
- 測定器ドライバ
- 独自カスタムドライバ
で動作不可の可能性。
③ 仮想化負荷が増加
Secure LaunchはHypervisor前提。
✔ メモリ予約
✔ I/O遅延
✔ 仮想スイッチ常駐
古いCPUでは重く感じやすい。
④ 高FPS用途には不利
ゲーム用途では
平均5〜10%程度のFPS低下報告。
🎯 有効化すべき環境
✔ 企業端末(推奨)
- 金融
- 医療
- 自治体
- 情報管理が厳格な業種
理由:
✔ Credential Guard強化
✔ 標的型攻撃耐性
✔ Defender連携最大化
✔ クラウド中心・リモートワーク環境
資格情報保護が重要。
✔ Defender for Business/EDR導入環境
Secure Launch+HVCIで防御能力向上。
🚫 有効化を避けるべき環境
✘ ゲーミングPC
理由:
✔ 約8%性能低下
✔ フレームレート低下
✘ 旧型ハードウェア
- SLAT未対応
- 古いTPM
- モバイル低電圧CPU
不安定化リスク。
✘ 特殊デバイス利用環境
未署名ドライバはブロック。
工場・検査装置環境では要検証。
🧠 見解(2026年時点)
Secure Launchは
「理想的なセキュリティ構成」
ですが、
「万人向けではない」
のが現実。
特に25H2以降、
仮想化との相性・更新トラブルと絡むケースもあるため、
段階導入が前提。
📊 まとめ
| 環境 | 推奨度 |
|---|---|
| 金融/医療 | ◎ 有効化 |
| 一般企業 | ○ 検証後導入 |
| 在宅ワーク中心 | ○ 推奨 |
| ゲーム用途 | ✘ 無効推奨 |
| 古いPC | ✘ 慎重 |
🎯 結論
Secure Launchは
「強力な盾」だが「少し重い盾」
です。
■ ビジネス用途
→ 原則 有効化推奨(検証前提)
■ ゲーム・高負荷用途
→ 無効推奨
■ 特殊デバイス利用
→ ドライバ検証必須
