【保存版】Windows 11で「NASが遅い」と感じたときに最初に確認する10項目(2025年版)

はじめに

Windows 11 を使っていて、「NASが遅い」「コピーが異常に時間かかる」と感じたことはありませんか?
実はこの問題、NAS本体が原因であることは少なく、Windows側の設定・ネットワーク構成・通信方式がボトルネックになっているケースが大半です。

この記事では、NAS初心者〜中級者が最初に確認すべき10項目を、
「なぜ遅くなるのか」「どう直すのか」をセットで解説します。


① 接続方式が Wi-Fi になっていないか

最初に確認すべきはPCが有線か無線かです。
Wi-Fi接続の場合、速度は大きく低下します。

目安速度

  • 有線LAN(1Gbps):100MB/s 前後
  • Wi-Fi 5GHz:20〜60MB/s
  • Wi-Fi 2.4GHz:5〜15MB/s

大容量コピーやバックアップ用途なら、有線LANが必須です。


② Wi-Fiなら 2.4GHz ではなく 5GHz(A)に接続しているか

Wi-Fi接続の場合、2.4GHz(B/G)だと激遅になります。

確認ポイント

  • SSIDが 2.4GHz / 5GHz で分かれているか
  • PCは5GHz(A/AC/AX)側に接続しているか

可能なら NIC設定でPreferred Band:5GHzに固定しましょう。


③ NAS と PC が同じネットワークにいるか

意外と多いのが、別セグメント問題です。

よくある例

  • PC:Wi-Fi(ゲストネットワーク)
  • NAS:有線(メインLAN)

この場合、通信はできても速度が極端に落ちることがあります。


④ NAS の IPアドレスが固定されているか

NASがDHCP(自動IP)のままだと、名前解決や再接続で遅延が発生します。

推奨

  • NASは固定IP or DHCP予約
  • Windowsからは IP直打ちでアクセス
\\192.168.1.10

これだけで体感速度が改善するケースは非常に多いです。


⑤ DNS がルーター任せになっていないか

DNS応答が遅いと、フォルダを開くたびに待たされる現象が起きます。

おすすめDNS

  • Google DNS:8.8.8.8 / 8.8.4.4
  • Cloudflare:1.1.1.1 / 1.0.0.1

Windows側で手動設定するのがおすすめです。


⑥ SMB のバージョンと設定が適切か

Windows 11 では SMB1 が無効化されており、
NAS側の設定が古いと通信効率が落ちます

推奨設定(Synology)

  • SMB1:無効
  • SMB2 / SMB3:有効
  • WS-Discovery:ON

古いNASではSMB1がボトルネックになることもあります。


⑦ Windows の省電力設定が通信を止めていないか

Windows 11 では NIC の省電力が強化され、
通信中でも速度が落ちるケースがあります。

必須設定

デバイスマネージャー → ネットワークアダプタ → 電源管理

  • 「電力節約のためにオフにする」チェックを外す

⑧ セキュリティソフトが通信を検査していないか

ウイルス対策ソフトが SMB通信をリアルタイム検査すると、
コピー速度が激減します。

対処

  • NASのIPを除外設定
  • 一時的に停止して速度確認

⑨ NAS 側のディスク・RAID状態を確認

NAS自体が原因のケースもあります。

確認ポイント

  • RAIDリビルド中ではないか
  • ディスクにエラーが出ていないか
  • 残容量が極端に少なくないか

特に残容量10%以下は速度低下の原因になります。


⑩ LAN機器(ルーター・スイッチ・ケーブル)

最後は物理層です。

チェック

  • LANケーブルがCAT5e以上か
  • 100Mbpsリンクになっていないか
  • 安価なハブを使っていないか

意外とケーブル1本で解決することもあります。


まとめ

Windows 11でNASが遅い場合、9割は「設定」と「接続方式」が原因です。

特に、
・有線 / 5GHz接続
・固定IP + IP直打ち
・DNS手動設定
・省電力OFF

この4点を押さえるだけで、体感速度は大きく改善します。
NASを疑う前に、まずはこの記事の10項目を上から確認してみてください。

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