はじめに
Windows 11 24H2〜25H2環境で、エクスプローラーが固まる・白くなる・フリーズするという報告が急増しています。
具体的には以下のような症状が多く、Microsoftコミュニティや国内ブログでもトラブル報告が増えています。
- フォルダを開くと 3〜10秒 無反応になる
- 右クリックすると固まる・応答なし
- エクスプローラー起動直後に固まる
- ファイルを移動するとフリーズする
- タスクバーも巻き込んで動かなくなる
これは Windows 11 の新機能やバックグラウンド処理、OneDrive、シェル拡張など複合要因で起きる “よくあるトラブル” です。
最近の報告状況(2024〜2025)
特に以下のタイミングで報告が増えています:
- 24H2 → 25H2メジャー更新直後
- KB5070773 以前の累積更新後
- OneDriveの再同期タイミング(アプデ直後)
- 新機能「エクスプローラーHome(おすすめ表示)」の導入後
Microsoftも既知の問題として認識済みで、一部は KB5070773 で改善されましたが、 まだ完全解決していないケースもあります。
主な原因(実際に報告されているもの)
① クイックアクセス(履歴データ)の破損
もっとも多い原因。履歴データ・ジャンプリストが壊れて Explorer.exe がフリーズします。
② Windows Update直後のキャッシュ再構築
更新後数時間〜1日、エクスプローラーが重くなることがあります。
③ OneDrive のステータス同期不具合
OneDriveの「クラウドファイルの状態表示」が壊れ、固まるケースが多数。
④ 右クリックメニューのシェル拡張の競合
古い圧縮ソフト・セキュリティソフトの拡張が原因になることが多い。
- WinRARの古いバージョン
- 7-Zipの右クリック拡張
- ESET / ウイルスバスター
⑤ ネットワークフォルダやNASへのアクセス遅延
クイックアクセスに “応答の遅いNAS・共有フォルダ” をピン留めすると固まる。
⑥ 検索インデックス(Windows Search)の破損
検索バーを使うと固まる場合はほぼこれ。
⑦ ハードウェアアクセラレーションの相性(新UIの問題)
24H2でタスクバーとExplorerのUIレンダリング仕様が変更され、古いGPUドライバーと相性が悪い。
すぐ試せる対処法(安全で効果が高い順)
① エクスプローラーを再起動
Ctrl + Shift + Esc → タスクマネージャー
「Windows エクスプローラー」 → 右クリック → 再起動
② 最新のWindows Updateを適用
設定 → Windows Update → 更新プログラムの確認
KB5070773 以降で改善されたケース多い。
③ エクスプローラーの履歴・キャッシュをクリア
※これが最も効果が高い対処の1つ
エクスプローラー → 表示 → オプション → 「履歴の消去」
さらに、下記フォルダを削除:
%AppData%\Microsoft\Windows\Recent\AutomaticDestinations
%AppData%\Microsoft\Windows\Recent\CustomDestinations
④ OneDrive同期を一時停止して切り分け
OneDrive → 設定 → 同期の一時停止(2時間)
改善する → OneDriveが原因。
⑤ Home画面の「おすすめ」をオフにする
新UIの負荷が高く、固まる原因になることが多い。
エクスプローラー → オプション
・「最近使ったファイルの表示」OFF
・「よく使うフォルダーの表示」OFF
⑥ システムファイル修復(SFC + DISM)
sfc /scannow
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
⑦ シェル拡張の競合を調査(右クリックで固まる人向け)
右クリックで固まる場合はほぼ確実にこれ。
ShellExView(無料ツール)で
「Non-Microsoft」項目を順番に無効化して確認
WinRAR / 7-Zip / ESETなどが原因の典型。
応急処置(手早く改善)
- PCの再起動
- エクスプローラーの再起動
- OneDrive同期の停止
- ネットワークフォルダをクイックアクセスから外す
※完全解決ではないが、症状が軽減することが多い。
企業・社内SE向けの注意点
- NASの応答遅延は全体フリーズの原因に
- WSUSやGPOのエクスプローラー設定も影響
- 古いソフトの右クリック拡張が全社で固まる原因になる
- OneDrive KFM(Known Folder Move)で負荷増大が発生
まとめ:原因は複合。対処法は順番に試すのがコツ
エクスプローラーが固まる原因は1つではなく、
- 履歴破損
- OneDrive同期
- 右クリックメニューの拡張
- 更新直後のキャッシュ再構築
- ネットワークアクセス遅延
など複数が絡むことがほとんどです。
もっとも効果が高い対処法は以下の3つ:
- エクスプローラー履歴のクリア
- OneDrive同期の停止で切り分け
- 右クリック拡張(シェル拡張)を無効化
これだけで約70〜80%の環境で改善します。
それでも直らない場合は、SFC/DISM や最新更新の適用を行うと安定します。


























エクスプローラーのストールはよく起きる症状です
何度も起きるようでしたら 色々試すときかもしれませんね