はじめに
「iPhoneの写真を完全に消してしまった…」
このトラブルは、非常に検索されている一方で、
正確な検証記事がほとんど存在しません。
多くのサイトでは、
- 「復旧できる可能性があります」
- 「専用ソフトを使えば戻るかもしれません」
といった曖昧な表現で終わっています。
そこで今回は、
復旧が最も困難とされる条件をあえて作り、
市販・有名なiPhone復元ソフト6本を実際に検証しました。
結論から言うと、
すべてのソフトで「復旧不可」でした。
検証条件(かなり厳しめ)
今回の検証では、以下の条件をすべて満たしています。
- iPhoneでiCloud写真同期をONにしていた
- 写真を削除
- 「最近削除した項目」からも削除(完全削除)
- その後、iCloud写真同期をOFFにした
- iCloud.comにも写真は存在しない
- iTunes / Finder バックアップなし
つまり、
Apple公式の復元手段がすべて失われた状態
を意図的に作っています。
検証した復元ソフト6選
以下の有名ソフトを、
Windows PC + Lightning接続で検証しました。
- MyFone D-Back
- EaseUS MobiSaver
- Gbyte Recovery
- UltData
- Wondershare Dr.Fone
- PhoneRescue
※ いずれも「iPhoneデータ復旧」を謳う有名ソフトです。
検証方法
各ソフトで共通して以下を実施しました。
- iPhoneをPCに接続
- 「写真の復元」「削除データのスキャン」を実行
- 無料スキャン結果を確認
- 有料版が必要な場合はスキャン結果のみ確認
「復元できそうなサムネイルが表示されるか」
「削除済み写真が検出されるか」
を基準に評価しています。
検証結果:全ソフト復旧不可
| ソフト名 | 削除写真の検出 | 復旧可否 |
|---|---|---|
| MyFone D-Back | 検出なし | 不可 |
| EaseUS MobiSaver | 検出なし | 不可 |
| Gbyte Recovery | 検出なし | 不可 |
| UltData | 検出なし | 不可 |
| Wondershare Dr.Fone | 検出なし | 不可 |
| PhoneRescue | 検出なし | 不可 |
結論:
今回の条件では、
1枚も復旧できませんでした。
なぜ復旧できないのか?(技術的理由)
理由はシンプルです。
① iCloud同期ON=端末に写真データが残らない
iCloud写真が有効な場合、
- 写真の実体はiCloud側
- 端末はキャッシュ表示に近い状態
です。
完全削除すると、
- iCloudから削除
- 端末からも即時削除
され、復元元が存在しません。
② iOSはストレージを直接スキャンできない
これら復元ソフトは、
- バックアップ
- インデックス
- サムネイルキャッシュ
を解析しているだけで、
iPhone内部ストレージを生で読み取ることはできません。
③ 「復旧できるケース」と混同されやすい
復旧できたという報告の多くは、
- 最近削除した項目に残っていた
- iTunesバックアップが存在した
- iCloudバックアップが残っていた
といったケースです。
今回の検証条件とは全く別物です。
じゃあ復旧は完全に不可能?
今回の条件においては、
一般ユーザーができる復旧手段は存在しません。
残る選択肢は、
- 専門のデータ復旧業者(数十万円〜)
ですが、
それでも成功率は非常に低いとされています。
この検証から分かる教訓
- iCloud同期ON+完全削除は「本当の消失」
- 復元ソフトは魔法ではない
- バックアップが唯一の保険
検証時の画面周り
MyFone D-Back

EaseUS MobiSaver

Gbyte Recovery

UltData

Wondershare Dr.Fone

PhoneRescue

まとめ
今回の検証条件では、
市販のiPhone復元ソフト6選すべてで写真復旧は不可
という結果になりました。
「復元できるかも」という情報に惑わされず、
消える前に守る(バックアップする)ことが、
唯一の確実な対策です。




















本記事は、iPhoneの写真復旧について「できる/できない」を煽る目的ではなく、
実際に困っている方が、無駄な時間や費用をかけずに判断できるよう、
条件を明確にしたうえで検証結果を共有するために執筆しました。
データ復旧ソフトは決して万能ではなく、
バックアップの有無や削除の状況によって結果が大きく変わります。
今回の検証結果が、
・これ以上被害を広げないための判断材料として
・今後のバックアップ体制を見直すきっかけとして
少しでもお役に立てば幸いです。
なお、今回検証した復旧ソフトはいずれも、スキャン自体は無料で実行可能です。
「実際にスキャン結果を見ないと納得できない」という方は、
自身の環境で確認してみるのも一つの判断だと思います。
また、今回は私の検証条件での結果となりますが、
iCloudやローカルバックアップが残っている可能性がある場合には、
ソフトを使うことで状況が判明するケースもあります。
諦めきれない方にとって、
一度だけ確認してみる価値はあるかもしれません。