Windowsでログインしようとしたとき、
「ログオンを試みましたが、ネットワークログオンサービスが開始されていません」
というエラーが出てしまい、ログオンできなくなることがあります。
このエラーは、ドメイン環境に限らず、ローカルユーザーでも発生する可能性があります。
今回は、原因と具体的な対処法をまとめました。
目次
🔍 エラーの原因
この症状の主な原因は以下の通りです:
- Netlogon(ネットワークログオンサービス)が起動していない
- 依存サービス(W32Time、Workstationなど)が停止している
- 高速スタートアップなどでネットワークが正しく初期化されていない
- ネットワーク(LANやVPN)に物理的・設定的な不具合がある
- SMB1.0や古いDNS設定などによる接続失敗
- セキュリティソフトやWindows Updateの影響
🛠 セーフモードでログインしての対処ステップ
ステップ①:セーフモードで起動
- 電源を入れてすぐ電源長押しで強制終了 → これを3回繰り返す
- 「回復環境」が起動 →「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」
- 再起動後、セーフモード(4番)を選択
ステップ②:Netlogonサービスを起動
services.msc
を開く- 「Netlogon」を右クリック → 開始
- スタートアップの種類を「自動」に変更
ステップ③:依存サービスを確認
以下のサービスも「自動」かつ「実行中」に設定されているかを確認:
- Workstation
- TCP/IP NetBIOS Helper
- Windows Time(W32Time)
ステップ④:レジストリ確認(上級者向け)
- regedit を起動
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Netlogon
Start
の値が「4(無効)」の場合 →「2(自動)」に修正
ステップ⑤:システム修復
コマンドプロンプト(管理者)で以下を実行:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
sfc /scannow
💡 拡張チェック:ネットワークや設定側も要確認
SMB1.0を無効化しているか確認
- 「Windowsの機能の有効化または無効化」→「SMB 1.0/CIFS」のチェックを外す
(※ 古いNASなどを使っている場合は注意)
逆に古いADサーバー等の場合SMB1.0を有効化しているかを確認する
- 「Windowsの機能の有効化または無効化」→「SMB 1.0/CIFS」のチェックを付ける
高速スタートアップ(Fast Startup)をオフにする
- コントロールパネル →「電源オプション」→「電源ボタンの動作を選択」
- 「現在利用できない設定を変更」→「高速スタートアップ」のチェックを外す
ネットワーク接続の確認
- Wi-FiやLANケーブルの接続状態
- VPNの接続確認
- DNSが古い社内サーバーに固定されていないか
✅ まとめ表
状況 | 対応策 |
---|---|
ログインできない | セーフモードで起動して作業 |
Netlogonが無効 | 手動起動+自動化 |
依存サービス停止 | WorkstationやW32Timeを確認 |
設定不整合 | 高速スタートアップやDNS構成を見直し |
システム破損 | DISM/SFCで修復 |
📝 補足(ドメイン環境の方へ)
ドメインPCでは、ログイン時に以下が成立している必要があります:
- DNSが正しい(Active Directoryに解決できる)
- ネットワークが安定している(VPNや有線LANの接続)
- サーバー側のサービスが動作している(ログオンキャッシュが失効していると要接続)
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